「ポメラニアンの平均寿命って、何歳なのかな?」
いつまでそばにいてくれるのか、あと何年生きてくれるのか。愛しい存在だからこそ、年齢を重ねるたびに考えてしまいますよね。
Googleで検索すると「ポメラニアンの寿命は12歳~16歳」なんて出てきますが、幅が広すぎて参考にならないのが正直なところ。

4ポメママの私が、今まで獣医さんたちに聞いた意見とペット保険アニコムの調査結果を総合したら「12歳~13歳」が平均でした。
そう考えると・・・純粋に誕生日がお祝いできるのは、5歳くらいまでじゃないでしょうか?
- 6歳「もしかして折り返し地点?」
- 7歳「シニアになっちゃったYO!」
- 8歳「あと何年そばにいてくれるかな」
- 9歳「あと1年で10歳なの!?」
- 10歳「…2桁になっちゃった(涙)」
「誕生日おめでとう!」と笑顔でお祝いしながら、脳内はマイナスモード全開。
愛が深ければ深いほど、いつかお別れする日を想像してしまう・・・それが、わんこママとパパの宿命なんです。

ポメラニアンの寿命は遺伝や持病、食事や生活環境によって大きく変わります。
まずは信頼できるデータでポメラニアンの平均寿命を知って、そのあと私たち飼い主にできることを一緒に考えてみませんか?
目次
データで見るポメラニアンの寿命
実は、この記事を書いた1年前、1.6キロの小さなポメラニアン「ささ」を亡くしました。
70gという超未熟児で生まれ、重度の水頭症を患っていたささは、8歳9か月という若さで旅立ってしまったんです。
「平均寿命にほど遠い年齢で逝かせてしまった」
「どの時点に戻ればささを守れる?私はどこでまちがったんだろうか?」
愛しいささを守れなかった自分を責め、食べられない、眠れない日々が1年近くも続きました。
11歳のふたごポメ「ねねとぎん」の存在、ペットロスを診てくださる心療内科、アニマルコミュニケーターさん、犬友さんに助けられ、なんとか前を向けるようになりました。
こんな私がポメラニアンの寿命について書くのは辛いことです。
ささを守れなかった反省と、ねねとぎんの健康管理とQOLを見直す意味もこめて、ポメラニアンの平均寿命について調べてみました。
学会で発表された「犬種別」平均寿命
愛犬が加入しているペット保険の最大手アニコムが、小型犬の平均寿命の調査結果を発表しました。
対象は43万頭ですし、学会で発表されたデータなので、日本国内で最も正確性の高いデータだと言えます。
犬種別平均寿命 | ||
1位 | イタリアン・グレーハウンド | 15.1歳 |
2位 | ミニチュア・ダックスフンド トイプードル |
14.7歳 |
4位 | 柴犬 | 14.5歳 |
5位 | パピヨン | 14.4歳 |
6位 | ジャックラッセルテリア 10キロ未満のミックス |
14.3歳 |
8位 | ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア | 14.2歳 |
9位 | カニンヘン・ダックスフンド | 14.0歳 |
10位 | 10~20キロ未満のミックス | 13.9歳 |
11位 | ヨークシャー・テリア | 13.8歳 |
12位 | チワワ | 13.7歳 |
13位 | シーズー ミニチュア・ピンシャー |
13.6歳 |
15位 | ポメラニアン | 13.4歳 |
16位 | ビーグル | 13.3歳 |
17位 | ミニチュア・シュナウザー | 13.2歳 |
18位 | マルチーズ | 13.0歳 |
19位 | ラブラドール・レトリーバー アメリカン・コッカー・スパニエル |
12.8歳 |
調査期間:2013年4月1日~2014年3月31日
対象:アニコム損保に契約している犬435,987頭
学会発表:日仏獣医学会
引用データ:アニコム2016年5月公開ニュースリリース
ポメラニアンの平均寿命は13.4歳で15位
アニコムの公開データを確認すると、ポメラニアンの平均寿命は13.4歳、全犬種中15位です。
15位とはいっても、10位以降はそれほど大きな差はありません。小型犬全体の寿命は約13歳~14歳だということがわかりますね。

ちなみに全犬種における死因1位は腫瘍、2位は循環器系、3位が泌尿器系でした。
このあと書きますが、ポメラニアンは循環器(特に僧帽弁閉鎖不全症)が最大の弱点。
心臓病を早期に発見して対策すれば、長生きしてもらえる可能性がグンと高まります。シニアになったら定期検診を心がけましょう。
獣医師に聞いたポメラニアンの平均寿命は12歳
20年以上もポメを育てているので、いままで何人もの獣医さんにポメの寿命について質問してきました。
その結果、大学病院では「12歳」、かかりつけの先生からも「12歳」という返答が。なかには「10歳」と答えた獣医さんもいらっしゃいました。
ポメラニアンは心臓病になりやすい犬種なので、獣医さんたちにとって「ポメラニアン=長生きな犬種というイメージがない」のかもしれません。
20歳のポメラニアンを発見!
友人のダックスフンドが20歳で虹の橋を渡りました。
「ダックスは比較的長生きな犬種だけど、ポメの20歳はむずかしいのかな」と思っていたら「20歳のポメラニアンの子宮蓄膿症を手術した」という西宮市の獣医さんを発見!
20歳で手術ができたということは、心臓が丈夫だったということ。長生きポメちゃんの情報は勇気がもらえますね。
わが家のポメラニアンが虹の橋を渡った年齢
実家にいた愛犬を除き、私が見送った愛犬は3匹。2ポメと1ヨーキーです。
お別れのたびにボロボロになり、ようやく立ち直ったばかり・・・私の愛しい子を紹介させてくださいね。
初めて育てたポメ「シュシュ」は12歳8か月で虹の橋へ

「最弱な体と最強な可愛さ」だったュシュ
私が親元を離れて初めて育てたポメラニアン(シュシュ)は、12歳8カ月で虹の橋へ旅立ちました。
シュシュは生まれつき鼠経ヘルニアで2度も手術し、股関節と膝蓋骨にも異常がありました。
シニアになってからは心臓病、クッシング病、肝臓病、頚椎椎間板ヘルニア、腫瘍など、数多くの病気と闘ってくれました。
平均寿命の13歳に及ばなかったことは悲しいですし、自分の力不足を実感しますが、病気の数々を考えると「がんばってくれたんだな」と感謝しています。
極小ポメ「ささ」は8歳9カ月で虹の橋へ

「魂の結びつき」を強く感じるささ
生まれつき重度の水頭症だったポメラニアン(ささ)は、闘病の末、8歳9カ月で旅立ちました。
シュシュとささはハドレー直子なのですが、ハドレーは良血統ゆえに血が濃いため、病気が多くて短命だという意見があります。
シュシュを育てた経験から、ハドレーの弱さは充分わかっていました。
それでも「ささを育てたい」と思いましたし、病気もひっくるめて私の大切な子。短くても密度の濃い時間が過ごせて幸せでした。
ペットロスから立ち直るには、時間がたち、悲しい最期の記憶がやさしい思い出に変わるのを待つしかないのでしょうね。
平均寿命の数字に惑わされない
たしかに犬の寿命は遺伝や体質の影響が大きいです。12歳前後で亡くなるポメラニアンは多いかもしれません。
でも、環境因子(運動、食事、精神)など、後天的な影響も大きいはず。
私たち飼い主が適切なケアをすれば、20歳だって夢じゃないんですよね。

ポメラニアンに長生きしてもらうために飼い主ができること
犬の寿命は人間の5分の1ほどです。
ということは、私たちの1日は、愛犬の5日分!? 一緒にいられる時間って、なんて貴重なんでしょう。
この事実に気付いてから、愛犬との過ごし方が変わり、より充実した生活が送れるようになりました。
ポメラニアンがかかりやすい病気を知る
- 心臓病
- 気管虚脱
- クッシング症候群
- 膝蓋骨脱臼、股関節形成異常
- 鼠経ヘルニア、頚椎椎間板ヘルニア
- 水頭症
とにかくポメラニアンは心臓病に注意!
ポメラニアンは犬種特有の病気が多いのですが、特に注意すべきなのが心臓病「僧帽弁閉鎖不全症」。
心臓病が悪化して肺水腫になってしまうと、命を落とす危険性が格段に上がってしまいます。
シュシュをはじめ、ポメの多くが僧帽弁閉鎖不全症による肺水腫で命を落としています。
とはいえ、11年前、シュシュが闘病していた時代と比べると、薬の処方も変わっていますし、当時は不可能だった心臓の手術も可能に!
大学ではもちろん臨床研究が進んでいますが、町の獣医さんたちも勉強会を開いて積極的に動物医療に取りくんでいます。
ドイツの細胞治療も導入されましたし、動物の再生医療も急速に広がっています。
いまのペット医療は本当に心強い存在。病気の予防と早期発見ができれば、長生きしてもらえる時代になりました。
寿命を延ばすためにできる対策
- 原材料にこだわったフードを選ぶ
- 体重の管理
- 混合ワクチンの接種、飛び出しや誤飲に気を付ける
- 可能なら親犬の病気や体質も確認する
- 8歳を過ぎたらドッグドックを受ける
- 子宮蓄膿症、乳腺腫予防の避妊手術
- 心臓病に詳しい病院を探しておく
- 歯磨きの徹底
長生きしてもらうために必要なことを書き出してみましたが、私たち飼い主、できることがたくさんあると思いませんか?
ブリーダーさんから譲り受けたポメラニアンなら、親犬の既往症を聞いておくのもおすすめ。遺伝はやっぱり無視できませんよね。

ペット保険は丈夫で健康な愛犬には必要がないもの。でも、ポメラニアンのように病気をしやすい犬種は、加入しておくと(特にシニアになったとき)心強いです。

犬友がいると、何かあったときに相談や情報交換ができて、とても助かります。
リアルな犬友はもちろんですが、ブログ、SNSなどでつながっている犬友も貴重でありがたい存在ですよ!
毎日、全身で愛を伝えよう
平均寿命にほど遠い年齢で亡くなるポメラニアンがいます。反対に、獣医さんがビックリするくらい長生きしたポメラニアンもいます。
犬には煩悩がありません。人間とちがい、自分の死をきちんと受け入れる動物なのだそうです。
アニマルコミュニケーターさんによると「犬は自分の運命に納得して、サッサと虹の橋を渡る」のだとか。
愛犬の介護中は、ヒタヒタと近づく別れの恐怖で眠れない日々を過ごしました。怖くて悲しくて、気が狂いそうでした。
今まで見送った3匹は、自分の死を受け入れつつも「私がいなくなったら、ママはどうなるんだろう?」と心配しながら虹の橋へ旅立ったことでしょう。

辛いペットロスを乗り越えた経験をムダにせず、毎日「愛してるよ」と全力で伝えて、一緒にいられる時間を大切にしています。

愛犬のために今できることを考え、一緒にポメラニアンライフを楽しんでいきましょう。